京都の気候は、第1章でお伝えした通り夏は暑く、冬は寒く、人が住むに適している気候とはあまり言えません。けれども、何故京都という街は都として栄えて、そして人に愛され親しまれているのでしょうか?
その理由のひとつは「水」です。
北から賀茂川と高野川が流れて、下鴨神社で合流すると鴨川となる。京都市内の真ん中を川が流れており、京都の人々が街に根付く川を見て文化を育んできた事は一目瞭然です。
夏になると、鴨川沿いに「川床」というものが現れます。川沿いのお店が、テラスのような席を設けるのですね。これも夏に外なんて暑い訳なんですが、京都の人々は水を見て涼しさを感じてきたのです。暑い事に変わりはないけれど、視覚で、そして流れる水の音で暑さをも楽しむのですね。
京の水がたたえられるのは、そういった水のつくる風景だけではありません。茶・酒をはじめ豆腐・生麩・湯葉などさまざまな食品にとっても京の水は大きなはたらきをしています。